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まるで「ドラエモン」

小学2年生から4年生までの3年間、担任をしてくださっていた恩師と40年の時を経て再会しました。

facebookで発見し、思い切ってメッセージを送ったのが4年前。
教師生活を40年近く続けられて、教職を退いてさらに約5年。
到底覚えているとは思っていなかったし、何百人もいる教え子がみんなしてメッセージを送って来たらそれこそ大変なワケで「こういうのってきっと迷惑だろうな」…と思いつつ。
迷いに迷った挙句、気持ちを抑え切れずに送ってしまった。

それと言うのも、幼稚園から高校生までの15年間の中で「最も印象に残っている先生を1人挙げろ」と言われたら、迷うことなくK先生を挙げるほど、私の人生の中で「大切な先生」。

たくさん自身をつけさせてもらった。
学校が大好き、勉強も大好き、友達も大好き、そしてそんな自分も大好き!
だって先生が大好きだから!!!笑

そんな3年間だった。

K先生は、大人になってから振り返ると、かなり革新的な先生だった。

昭和40年代の当時、女の先生はナチュラルメイクで割とキチンとした恰好をしている先生が多い中、
K先生はVネックのTシャツにジーンズ、首元にチョーカーでカーリーヘア。とか。
髪型もよく変えていて、かなり明るく染めたワンレングスだったり、頭の上でチョンマゲみたいにまとめてみたり。
口紅はローズ系やオレンジ系でなくベージュ系。
キビキビした話し方なのに、命令口調では話さない。

授業中の机の配置は、グループごとで給食を食べる時のような5人や6人でくっつけて、その状態で授業を行っていた。
「挙手して指されたら発言する。」というのが当たり前だった昭和のあの頃、発言をするような課題がある時は、班で話し合い代表者が発表する。というスタイルを取っていた。
なので、授業中も「必要な会話」なら割と自由に許されていた。
反面、けじめが無い行動は班単位で叱られた。
班で向かい合って座っているので、先生が叱る前に隣や前に座ってる子が気付くだろうと。
「自分さえ叱られなければいいの?」という問いかけを小2に対してして来るような先生だった。

今どき、こういうグループ授業は割とあると思うのだけど。
当時はそんな先生いなくて、とても新鮮だった。
何を決めるでも、子ども達が「自分達で考える」スタイル。
それが対等に扱われているようで、とても嬉しくて、物凄く張り切ったのを鮮明に覚えている。
とにかく全方位に頑張った。笑

その後、15歳の時に家のゴタゴタがあって、自分の進路とか夢とか、そういうコトの全てを放棄してしまうのだけど。
少なくともK先生に出会ってからその後、14歳までの私は「なんでも頑張る子」でありました。
長い人生、キラキラしている時期ばかりじゃないけれど。
でも、そういう時期が「あった」と思えるのはとても素敵なコトだ。

12時に駅前で待ち合わせをしたのだけど、先生を見つけれらず。
まだいらしてないのかな…と思い、待ち合わせの5分前に私の服装の特徴を書いてメッセージを送ったら。
「しょう…こ…ちゃん?」と。

お互い気が付けませんでした。笑

だって。
記憶の中の先生より、ずっと小さい!!笑
実は、K先生は小柄だったのですな。
身長が私とほとんど変わらない。(152㎝の私が言うな。だけど。笑)

10歳の子から見る憧れの先生ですから。
記憶の中で大きくなっているワケです。
あるあるですね。

そして私自身、子どもの頃から随分顔立ちが変わっていて、よく「面影があまりない」と言われるので…先生も私の顔をまじまじ見て「全然わからない!」と笑いながら仰ってた。

でも、お会いして正面に座ってお喋りをしていると、もう完全に「K先生」なのです。
表情や話し方、それから一番記憶のスイッチを押されてのが意外なコトに「手の動き」。
人の記憶って不思議。


先生が持って来てくださった集合写真を見ながらランチをしたのだけど、その時はお互い2人くらいしか名前を思い出せず…。(先生はともかくとして、私までも!)
ところが。
レストランでワインを飲み、ほろ酔い気分で場所を我が家へ移し…。
ウチのアルバムを開きながら写真を見ていたら、あるエピソードをキッカケに、次から次へとクラスメートの名前が記憶の扉から出て来る出てくる!
しかも、くだらないエピソードと一緒に!

それに触発されて、先生もどんどん思い出して来て。
2人で些細過ぎるエピソードを言い合っては「そうそう!」なんて笑い合うという、同窓会みたいなノリに。笑



とても楽しいんだけど
ずっとずっと頭の後ろの方で「なんだこのシチュエーションは!」と不思議マークが点灯しているという、本当に不思議な体験でした。

だって、小学生の私と先生は「生徒と先生」で「子どもと大人」。
なのに、今、あのK先生と完全に「大人と大人」で会話しているワケです。
しかも、不思議なコトに20歳の年の差を全く感じずに会話している。

まんま「ドラエモン」です。

私自身、9月に姉を亡くしたばかりで、ここ最近はほとんど人と会っていなかったのだけど。
そんな矢先、10月の初旬、先生から「鎌倉に行く用事があるのでよかったら会いませんか?」とメッセージが届いた。
姉の納骨が済んだ後、最初に会う人がK先生ってすごく素敵なコトかも。と。
そんなワケで、10月の初旬に誘って頂いたのだけど、実際にお会いするのが11月の半ばとなってしまった。

そしてさらに驚いたのが。
先生も8月にご主人を亡くされたばかりだったそうです。
facebookでも、2人で仲睦まじくバカンスへ出かけるポストがたくさんあったので、さぞや傷心の最中だろうと。
もしかしたら、先生も今「ご主人がいない世界」に身体を馴染ませていらしゃる最中なのかもしれない。
お互い、大切な人を亡くしたばかり。ということは、もちろんお会いするまで解らなかったのだけど。

こういう不思議なコトって、人生のウチで何度かある。

すっかり楽しいお喋りに花が咲き。
暗くなる前に…ということで、駅まで歩いてお送りした。
帰り道、空を見上げたら上弦の月と金星がとてもキレイに輝いていた。



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プロフィール

shon

Author:shon
何事も「そこそこ」を愛する。

基本的に「ひとり行動」が好き。

ヘッドホンで爆音音楽を聞きながらの整理整頓清掃、半身浴、早朝のピラティスが日課。

ただいま
仕事>主婦業・母業>通信制大学(臨床発達心理学専攻)の3つの間で日常がクルクルと回っております。

息子が赤ちゃんの時に始めたblog…その息子もすでに大学生。
そして我が家の癒しっ子だったモチモチちゃんの娘も高校生になりまして。
母業はそろそろ出口が見えてまいりました。

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